「いいかジャパニ。 インドでは誰も信じるな、俺だけを信じろ!」
日本語を話せるインド人は出会って数分で、
決まってこの言葉を口にします。
心の中で私は毎回思っていました。
「お前が一番胡散臭いんじゃー!」
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日本人は本当によいカモなんです。
インドと日本の物価は大雑把に言って
約10倍の開きがあります。
しかしインドは貧富の差がものすごく激しいから、
どの層にあてはめるのかで難しいですが...
例えば前回書いた "バクシーシ" で一回に渡すお金は10ルピー程度。
ちなみに1ルピーは約3円です。
まぁ交換レートなんてあってなきものでしたが、
この話は次に書きます。
しかもインドで紙幣は使えません
つまり日本人にとって30円なのです。
そして,町で近寄ってくるガイドまがいの連中が要求する金額は、
せいぜい100ルピー程度。
100ルピーは300円。
ほとんどの日本人は数百円で無用なトラブルを回避できるならと、
簡単に手渡してしまうのです。
ブッダガヤ(お釈迦様の生まれたところ)という町で
すごいインド人に会いました。
ヤツの名は DEEP 。
彼は私に日本でレストランを開きたいというんです。
「DEEP 日本ではものすごく金がかかるよ!」
と言えば、DEEPが
「お金ならいくらでもあるよ」
って、私に1万円札の束を見せたんです。
ざっと軽く見て100万円ほど。
そして、
「金ならいくらでも必要なだけやるよ! ブラザー!」
だって。
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日本語の話せるインド人は私のような日本人がインド人と仲良くなって、
日本語を教えることを極端に嫌います。
だから、
「俺だけを信じろ!」
なのです。
そのときに悟りました。
インドで日本語が話せたら、
たった5分で30万円くらいのお金は稼いでしまいます。
DEEPは私とビジネスで組みたかったみたいです。
それは決して違法なビジネスではありません。
・女性を紹介するわけでも、
・詐欺でお金を奪うわけでもない。
・あやしいクスリを売るわけでもありません
・インド通と自称する日本人がよく引っかかる保険金詐欺でもありません
・ブラックマーケットでもありません。
さて、彼は何をして短時間で大金を稼いだのか。
ヤツのビジネスを守るためにこれは書かずにおきます。
たった一つのヒントは"ブッダガヤ"。
期待してここまで読んだ方には本当にすみません。
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ただ、お金というものは、
働いていただくモノだと考えていた私には晴天の霹靂でした。
お金はある種のヒト達にとっては儲けるものなんですね。
インドで、ケチな詐欺師には毎日会いましたが、
DEEPは正真正銘のビジネスマンでした。
東インド会社万歳!
やっぱりインド人は世界一の商売人なんですね。
その夜ブッダガヤで、
ブッダが生まれたとされる土地で奴らと酒を飲んで歌いました。
「たいていの日本人は少し仲良くなっても
夜に酒を飲もうって誘ったら怖がってこないよ!」
というDEEP。
「何いうてんねん。 」
「ミナミ(←大阪の町です)の夜が
どれだけ危ないか知ってんのか!」
という私(笑)
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彼は次の日、私営の学校に連れていってくれました。
そこではシスターが親のない子供に勉強を教えていたんです。
「ブラザー!」
「もし良かったらお前もお金を出してくれないか!」
その瞬間まで、
日本人の私はインドを経済的に見下していました。
たった 1ルピーくらい、
たった 100ルピーくらい。
自分の信じていた価値観が音を立てて崩れた時でした。
「俺は何にすがって生きてきたんやろ」
そしてもし生きて日本に帰れたら、
必ず次はお金を持ってその学校に行くぞ!って心に誓ったんです。
その想いは今でも変わっていません。
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