やばい!囲まれた!
インドについて数日目だったと思います。
見知らぬ土地への恐怖心も少しやわらぎ、
自分の安全弁が緩んでいたときでした。
夜にガンジス河の岸辺を歩いていたんです。
私を3人の少年が足早に追い越し、
急に立ち止まって振り返ったんです。
顔に不敵な笑みまで浮かべてやがる...
うしろには同じように少年達が鼻で笑う気配を
たくさん感じていました。
話がそれます。
人間は何歳になっても、
全く未経験のものごとに遭遇すると、
3歳児レベルの判断しかできなくなるそうです。
だからいろんな経験は、
若い間にしておいた方がいいと思います。
「あ~あ、ここで死ぬのか...」
観念していました。
周りにはヒトがいない。
しかも夜。
真っ暗な夜。
星明りだけの河岸でした。
私は殺されるって直感したんです。
今から思えばそれくらい、
緊張していたのでしょう!
真ん中の18歳くらいの少年が私に話しかける。
「クリケットやろうぜ!」
覚悟をきめかねてる私。
相手が何を話してるかなんて聞いていません。
アドレナリンの分泌はきっとMAX。
心臓がドキドキしてる。
ここで逃げるか戦うか...
再び少年が、
「クリケット知ってるだろ?」
相手の話を聞いていない私。
やっぱり、戦っても勝ち目はないし...
ここは一丁土下座でもするか。
そして有金全部差し出すか...
滅茶苦茶チキンな想いを浮かべていた時、
うしろから チャイ が私の顔の前に
つきだされたんです。
チャイ。
一言で言えばミルクティーです。
すごく小さなカップに入っていて1杯2ルピー(6円)
インドではどこでも売っています。
みんなこのチャイが大好きなんです。
私も大好きな飲み物でした。
思考能力3歳児の私。
あまりの恐怖に心臓が口から飛び出しそうになってた私は、
そのチャイを払いのけたんです。
多分めちゃくちゃテンバッていました。
それから数秒間彼らとにらみあいました。
もちろんにらんでいたのは私だけ。
彼らは友好的な笑みを浮かべて、
その間じっと私の言葉を待っていたんです...
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しばらくして、
3歳児の私がやっと
40歳のおっさんに戻った時。
「ク、クリケット教えてくれぇ!」
って半分ベソをかきながら、
彼らに返事をしていました。
インドで野球は人気がありません。
テレビで放映してるのはプロのクリケットの試合ばかり。
小さい子供達はみんなクリケットに夢中です。
私はラッキーだったと思います。
ですからこの話を読んでも、
海外で知らない土地で夜中の一人歩きはやめて
おかれた方がいいです。
ここには書きませんが、
私は同じ場所で数週間後、
一人の少年をなめてかかって、
本当に刺されそうになったのですから...
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さてさて何も分からないまま、
クリケットを教えてもらい一時間くらい遊んだあと、
ガンジスの河岸(あの"ぬるぬる"してる)で座り、
少年達20人くらいが私の周りにあつまって、
一緒にチャイを飲んでいました。
いろんな事を話したんです。
私の話を英語を話せる者が聞き、
それをみんなに伝える。
彼らは日本という国を知りたがりました。
またまた話がそれます。
海外に行けば、少し仲良くなれば
必ず聞かれる質問
「日本はどんな国?」
愛国心を試される一瞬です。
私はインドの少年達にどれだけの
日本を伝えることができるだろうか。
私はこの ニッポン について
どれだけの事を知っているのだろうか...
そして、私はしどろもどろになって日本を伝える。
ものすごく知識の浅い親善大使(笑)
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彼らは別れ間際に、
自分達の名前と住所を私の持っていたノートに書いてくれました。
それは今も持っています。
同じように私の住所と名前を彼らに渡してあります。
彼らがいつ日本に来てもいいように。
インド人が日本に来ることは大変なことです。
・裕福でないとダメ
・日本人の紹介がないとダメ
でないとビザがおりません。
これが国家同士の関係です。
インドは私のような日本人を受け入れるのに...
日本は大多数のインド人を拒否している。
インド人はアメリカが大キライ。
インド人は日本人が好き?
日本人はインドのことをよく知らない。
日本人はアメリカが好き。
アメリカ人は日本なんてどうでもいい。
アメリカ人はイギリス人が気になる...
中国は、韓国は?
なんだかおかしな関係。
今日の最後は少し真面目なお話。
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