バナラシにて その9

| | コメント(0) | トラックバック(0)

 
プジャー(礼拝)を受けました。
 
 
 日記「インドでの出会い ~僧侶」
 で書いたプリスト(僧侶)、名前はババ師。
 
 目的は自分の背負ってきたカルマ(業)を落とすこと。
 
 
 しかしこのプリスト、
 なかなか怪しいんです(笑)
 
 
  ・ 
  ・
  ・
 
 
まず彼の家に連れて行かれました。

そこは土壁でおおわれた正方形の土間が
縦に二つ並んでいるだけ。

入り口と小さな窓があるだけ。
 
 
 
 和風に言えば4畳半の続きの間です。
 仕切りはありません、

 ぶちぬきです。
 
 
そして土間には死者を弔うための、
野菜やお菓子が焚き火の周りにもられていました。
 
いよいよプジャー(礼拝)の始まりです。
 
 
  「今から私の言う言葉を復唱しなさい」 ババ師
 
 
  「オーム!」ババ師
  
 
  「オーム!」 私
 
  
  「************」ババ師
 
 
   ババ師の話した言葉は私にとって未知のことば。

   耳慣れぬ言葉を復唱することは、
   大変難しいんです。

   少し前のサンマの番組で、
   ボビーオロゴンが変な日本語を話したでしょ。

   あんな感じを想像してくださいね。
 
 
  「############」 私
 
 
  「オーム!」ババ師
   
 
  「オーム!」 私

 
  「************」ババ師
 

  「############」 私
 
 
   オームだけは言えるんです。
 
 
 
  「オーム!」ババ師
  
 
  「オーム!」 私
 
 
  「************」ババ師
 
  
  「############」 私
 
 
  「************」ババ師
 
 
   この時点でババ師の口元が笑っています。
   ものすごく可笑しかったのでしょう。

   少し声も揺れてる。

   厳粛なムードぶち壊しです(笑)
 
 
 
5分くらい、このやりとりが続きます。
多分ババ師にとっては拷問に近い状態だったようです。

唇かんで笑うのをこらえていました。

  ・
  ・
  ・

次に、焚き火に火をつけます。

しかし薪がしめっていて、
マッチを何本すっても火がつかないんです。
 
 
 「ちょっと待て」 ババ師
 
 
彼は奥に引っ込んだかと思うと、
片手に固形燃料を持っている。

そいつを焚き火にくべて、
マッチを...
 
 
もう煙たいこと!
涙がとまらないんです。
 
 
ババ師は眉一つ動かさずに儀式を進行します。
何かしら唱えている。

私はただ涙。
 
 
  面白可笑しく書いていますが、
  私はその時、大真面目で礼拝を受けていました。

  このババ師がどれだけ怪しくってもかまわない。

  だってホンモノは自分の中にある。

  自分が信じて、
  この儀式を受け入れれば、
  きっと何かが変わる。

  バナラシ初日の夜に悟った信念が、  
  私には芽生えていましたから。
 
 
 
そしてプジャーの終わりです。
 
 
ババ師がとても分かりやすい英語で
ゆっくりと話しかけてきます。
 
 
 「これでお前のカルマ(業)が落ちるだろう」 ババ師
 
 
 「ここにある野菜とお菓子のお供えは
  お前の代わりに買ってきた」 ババ師
 
 
 「500ルピー(1500円)だ!」 ババ師
 
 
   始まった。

   確か無料でプジャーをするって言ったよな、
   このババさん。

   さてさて、

   久しぶりにやる(戦う)か。
 
 
 「分かりました500ルピー(1500円)ですね」 私
   
   これで済むはずがないのだけれど、
   私はまず500ルピー(1500円)を焚き火の周りに置きます。
   500ルピーはインドの相場で1万5千円の価値、充分高いんです。
 
 
 「このプジャーにお前の気持ちのお布施をしなさい」 ババ師

   さて、どうしたものか...

   しばらく考えて私は10ルピー(30円)を置いたんです。
 
 
   その時のババさんの顔。
   ものすごく驚いていました(笑)
 
 
   まさにインド人もビックリ!
 
 
   だって日本人にお布施と言えば、
   いくら少なくても千円単位、
   
   ルピーに換算すれば
   最低1000ルピー(3000円)は期待していたはずですから。

   それに対して私は真面目な顔で10ルピー(30円)。

   いくら無料だって言っても、
   ここまで大掛かりな儀式をしておいて、
   お金を払わぬ日本人はそう居ない...
 
 
 
ババ師が静かに、
そして威厳を保った声で、
私に確実に伝わるように
 
 
  「モアー(もっとよこせ!)」
 
 
答える私。
 
 
  「サンキュー」
 
 
  これ以上ビタ一文払うもんか!
  という想いを胸に、

  しかしプジャー(礼拝)に対しては心の底から...
 
 
  「サンキュー ババさん」 笑顔の私
 
 
 
 30秒くらいの沈黙の後再び、
 
 
  「モアーマニー」 ババ師
 
 
  「サンキューベリーマッチ」 満面の笑みを浮かべた私
 
 
  だって私は本当に感謝していたんです。
  ただお金を払いたくなかっただけ。
 
 
 
するとババさん作戦を変えてきた。

今から先祖のお墓に連れて行ってやる。
といって外へ私を連れ出し誰かの墓に案内されたんです。

そこで一言。
 
 
 「お前の先祖がここにいる」
 
 
 「お供えをしろ!」
 
 
 「気持ちだけでいいぞ!」
 
 
 「でもお前のヒト月の稼ぎの半分くらいだ!」
 
 
  そうか、

  さっきお供えのお金は気前よく出したから、
  お供えで攻めるつもりだな。

  しかし稼ぎの半分とは...
  
  まぁええか 俺はプータローだ。
 
   
 「私の先祖の墓は日本にある」
 
 
 「日本に帰ってからお供えをしたい」
 
 
 「サンキューババさん」
 
 
 
 「ここにもお前の先祖はいる!」 ちょっと怒ったババ師
 
 
 「サンキューベリーマッチ ババさん」 笑顔の私
 
 
結局同じような問答が数回繰り返された後、
私は解放されました。
 
 
プジャーを終えた者は額に朱の印を入れられます。
この日はボート屋のオヤジに頼んで、
自分でボートを漕がせてもらったんです。
 
 
そして、
ガンジス河の真ん中あたりでもう一度
 
 
 「ババさんありがと」
 
 
ってつぶやいていました。 
  
  
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 【親切がウリのホームページ制作会社です】

  ⇒兵庫/神戸/ホームページ制作会社/トータルネットジャパン


 【介護資格過去問題トライ!シリーズのご紹介】

  ⇒介護福祉士試験ゼミ/過去問題トライ!

  ⇒ケアマネージャー試験ゼミ/過去問題トライ!

  ⇒社会福祉士試験ゼミ/過去問題トライ!

  ⇒精神保健福祉士試験ゼミ/過去問題トライ!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: バナラシにて その9

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.tnjapan.net/mt4/mt-tb.cgi/26

コメントする

このブログ記事について

このページは、ikuが2008年1月19日 01:06に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「バナラシにて その10」です。

次のブログ記事は「バナラシにて その8」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。