ボートを降りてバルと別れ、
しばらくバナラシのガート(沐浴場)を散歩していました。
バナラシにはガート(沐浴場)が約60箇所あります。
各ガートで特色があり眺めていて全然飽きません。
ガンジス河沿いに数kmほど続くでしょうか。
そしてどこへ行っても
「ハロー!ボート!」
無視する事が多かったんですが、
その時は気分が良かったので、
やたら笑顔で、
「ノーサンキュー!」
の連発。
天気は良いし、
すごく気持ちの良い散歩だったんです。
しかし、あるガートでも同じように
ボートの誘いに対して、
「ノーサンキュ~」
という調子で応えたら、
すぐ近くにいた老人がものすごく
大きな怒った声で、
「イエス!サンキュー!」
と一喝。
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これは私の想像です。
「おいジャパニ。 へらへらニヤけてサンキューの安売りするなら
ボートに乗って彼らにお金を落としてやれ!」
と言ったのだと思います。
彼らは私にあいさつをしている訳ではない。
彼らは生活をかけてビジネスをしていたんだ...
正直少しへこみました。
しかしそんな瑣末な事に
イチイチ心を囚われていてはインドは歩けない。
日本でも同じコト。
つまらぬ事に囚われて心を縛られるより、
前を向いて生きた方がどれだけ幸せなことか。
反省したらすぐに散歩再開。
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さてインドが長くなると後ろを見なくても、
誰かがつけて来る気配が手に取るように分かります。
ボートを降りてからずっと私はつけられていました。
後ろから来るのは二人組。
立ち止まった瞬間に何か仕掛けてくる。
最初はこれが面倒でイヤで仕方がなかった。
カルカッタに居るときは町を歩いていて、
立ち止まる事はなかったんです。
お願いだから一人にしてくれと。
何度も書きますがこの時私はイケイケ。
だから私から振り返ったんです。
そして、とびっきりの笑顔で
「ハロー!」
って、先制パンチ。
想像してくださいね。
はるか昔のテレビマンガで、
ヤッターマンというのがあったんです。
彼らはそこに登場する
頭の悪い二人の悪党にそっくり。
ボヤッキーが口を開きます。
「お布施くれ!」
トンズラーもほぼ同時に口を開きます。
「お前は日本人か?」
二人のセリフがかぶってる(笑)
あまりにも間抜けな二人だったので、
こちらは日本語で返事。
「一緒に昼飯食うか?」
言葉は絶対に通じません。
残念なことに彼らには私の気持ちも通じなかった。
数秒の沈黙の後、 再びボヤッキーが
「お布施くれ!俺はプリスト(僧侶)だ。」
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もし私の気持ちが、
私の表情や口調から伝わっていたら、
一緒に彼らと昼食を食べるつもりでした、
どうやら彼らの方がテンバッていて、
私を観察する余裕がなかったようです。
バナラシ滞在中に
この二人組とほぼ毎日顔を合わすことになりますが、
ヤツラは決まって、
「お布施くれ!」「お前は日本人か?」
しか言わなかったです。
ある時、恰幅の良い白人に
思い切り怒鳴られていました。
何言ったんだろ(笑)
さて、再び散歩を続けると、
今度はさわやかな青年が話しかけてきた。
少し日本語がうまい。
「こんにちは」
「私は日本語を勉強している」
「もしイヤでなければガイドをしたい」
「もちろんお金はいらない」
私は少し緊張。
こいつはデキル!
インドに慣れてない日本人なら
多分イチコロだろうな。
まぁええか。命まで取らんやろ。
「それじゃガイドをお願いしようかな」
「まずは一緒に昼食を食べよう!」
小悪党ディパックの登場。
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