バナラシはインドでも屈指の観光所。
ガンジス河を渡すボートが有名です。
ガンジス河の岸辺に何艘ものボ-トが浮かんでいます。
そこでは観光客に、
「ハロ-! フレンド!」
とは誰も言いません。
その代わりに、
「ハロー! ボート!」
なんです。
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ボートの基本的な観光ルートは、
バナラシ側から約500mほどで向こう着に到着。
そしてまた折り返してきます。(約30分くらい)
ちなみにむこう岸にヒトは住んでいません。
何もない荒涼としたむき出しの土地。
そして一面の菜の花畑。
ただただ黄色の風景。
この一帯は不浄の地とされており、
観光客はボートが着いても、
あまり降りるヒトが少ないのです。
私は岸からながめていて、
天国ってこんな感じなのかなぁって思っていました。
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さて、このボート。
団体の観光客を乗せるタイプから
数人乗りの小型までいろんな種類のボートがあります。
この日は以前日記で書いた、
プリースト(僧侶)との出会いの翌日。
すなわち、
イケイケいくちゃんがデビューした日。
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ガンジス河岸を歩いていたら、
「ハロー!ボート!」 ・・・オヤジ
「ハウマッチ?」 ・・・ 私
「500ルピー(1500)円」 ・・・オヤジ
この値段高いか安いか...
その時の私は屋台の前で値切る私ではありません。
約20年間ずっとあこがれてた
ガンジスを前に興奮していました。
そして昨夜の悟りを胸に、
かなりハイになっていました!
「OK!」
「1000ルピー(3000円)払うから
むこう岸で1時間散歩させろ!」 ・・・私
オヤジがニヤリと笑って交渉成立。
無口な若者がボートを漕ぎ出し、
波のないガンジスをゆっくりとすべって行く。
バナラシの風景がどんどん小さくなっていく。
ただただ静寂。
聞こえるのはボートを漕ぐ櫂がきしむ音。
そして不浄の地に到着。
何もありません。
牛の死体が河岸に突き出た木の太い幹に引っかかって、
ものすごい悪臭を放っているくらい。
静かでした。
こちらから見えるバナラシはすごく活気にあふれてる。
ものすごく対照的な風景。
あたり一面菜の花畑。
私はその不浄の地に座り込んで、
ただただ、ぼーっとしてたんです。
何も考えていなかった気がします。
すると、
ひとことも話さずにボートを漕いでいた
若者が話しかけてきた。
ヤツの名前は バル。
「お前はポリスマンか?」
驚くほど流暢な英語。
「何故そんな風に思う?」・・・私
「お前の髪型はポリスマンなのだ!」・・・バル
って勝手に決め付けられちゃったんです。
説明するのも面倒くさいから。
「よく分かったな!」
「俺はポリスマンだ!」
って言ったら、
「OK!」
って親指を上に向けたアメリカンスタイルで、
ウインクして返事しやがった。
お前の嘘は全部わかってるよ!
お前も調子のいいヤツだな!
っていうウインクです。
複雑な会話(笑)
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無口だったバルは帰りは饒舌です。
「お前はいつインドにやってきた?」
「お前はどこに泊まっている?」
「いつまでここにいる?」
「今晩どこで食事を取る?」
そう!
バナラシではすべて受け入れるつもりでしたから、
全部正直に返事してやった。
彼は明らかに興奮していました。
ボートを値切らず、
言い値の倍の値段でチャーターした日本人。
ものすごいカモを見つけたんですから(笑)
ここから先のお話はしばらく
連載で書いて行くつもりです。
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私はインドにあこがれていました。
25歳の時偶然読んだインドの本に魅せられて。
40歳になるまで、
自分の首につながれた鎖を断ち切る勇気が持てなかった。
しかしある事がきっかけで...
いろいろあって"ここ"に辿り着いた。
ガンガー・マー。(母なる河ガンジス)
あの日、はじめてガンジスを目にした
私の気持ちは複雑で到底説明できません。
ただただ、
「やったらできるやん!」
「よぉここまで来たわ!」
って一人つぶやいていました。
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